食べる薔薇とは

食べる薔薇とは

食用の花

食用の花のことをエディブルフラワー(edible flower)と言います。英語でedibleは「食用」、flower「花」を意味します。
食用として花を食べる文化は古くより世界中に存在しています。中国ではユリ科の植物の『金針菜(キンシンサイ)のつぼみ』や『キンモクセイ』などが食材として、東南アジアなどでは『バナナの花』が野菜としてサラダなどに、ヨーロッパでは数百年前から、食用に花が用いられています。
日本では、『菊の花』がおひたしや酢の物、刺身のつまなどに、『ふきのとう』や『菜の花』が季節の野菜として、お湯の中に花が美しく咲き開く塩漬けされた『桜』が祝い事に用いられています。

*金針菜は日本ではカンゾウのことです。

食用の薔薇

薔薇は古くより薬用、香料植物として利用され、やがて観賞用としても栽培されるようになり、園芸植物として発展していきました。
19世紀、バラの花びらを酢に漬けた「バラ酢」やバラの実(ローズヒップ)から取り出した果肉を砂糖と混合・調整したものが薬として売られていました。薬用としての需要は激減しましたが、バラの実はお茶や砂糖漬にして今でもまだかなりの量が消費されており、ビタミンCの供給源になっています。実だけでなく花も食用になります。
食用としての薔薇は観賞用とは違い、食べることを目的としているので安全・安心に心がけ、農薬や化成肥料に頼らず栽培しています。だから、野菜と同じように食べることができます。

引用元:公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会(バラの歴史より)