理念

農薬を頼らない

人の体を作るのは毎日口にする食べ物。どんなものを食べるかで人の体の状態は変わってくるので、なるべく体に良いものを食べたいという人は多いと思います。しかし、農作物を育てる時には害虫や病気などを防ぐために農薬を使う場合があります。農薬を使わないと、人の手がたくさん掛かり大量生産が難しくなり安定供給ができません。

農薬を使うと作物を育てやすくなることは分かっていますが、私たちは敢えて手間をかけることを選択します。防草シートで雑草・害虫を防御し、それでもやってくる害虫を見つけたら人の手で駆除し、生えてくる雑草は人の手で刈る。安定した生産はできませんが、全ての人に『安心して安全に食べれるおいしい“食べる薔薇”を届ける!』それが鈴木の薔薇の信念です。

安心・安全への取り組み

農薬を使わないのは“あたりまえ”。しかし、農薬を使わないだけが安全でしょうか。病気にかかっていたら、近くの畑で農薬を使ったら、肥料は化学肥料だったら…。

広島県東部の神石高原町は自然に囲まれた農業が盛んな長閑(のどか)な町です。まだまだ手付かずの自然がたくさん有る中で、農薬の飛来がない又は少ない環境を選び、露地栽培を基本とした栽培をしています。しかし、品種によっては土壌が原因で病気になるので、病気を防ぐためにポット栽培も採用しています。
標高500mの冷涼(れいりょう)な高原は朝夕の寒暖差でおいしい農作物ができます。また自然の肥沃な土地でより美味しい“食べる薔薇”が育つように、元肥として完熟牛糞堆肥とバーク堆肥(樹木の皮の部分を発酵させて作った土壌改良材)を使い、追肥として油粕・骨粉など、有機肥料を使用しています。
体に悪いものを使わないのは“あたりまえ”ですが、だからといって“おいしい”とは限りません。天候・気温・状態…五感を研ぎ澄まし薔薇一輪一輪に人の手を掛け、おいしさを最大限に引き出す努力があってこそ『おいしい』は“ありがたし”となる。私たちはそう考えています。

食用バラの残留農薬検査

検査機関:株式会社 環境研究センター
依 頼 者 :有限会社 農業生産法人オリオ
検 査 日 :2017年 4月21日
検  体:ダマスクローズ花弁
検査結果:残留農薬108品目検出されず

香り高くおいしい薔薇

食用薔薇の最大の魅力は“香り”です。口に入れた時に広がる甘く華やかな“香り”は気分を高揚させ、幸福感をもたらします。

苗は接ぎ木、挿し木で作ります。また、ローズヒップの種からも苗を作り、新芽に付くアブラムシを素手や水で駆除するなど、地道な作業を繰り返し根気よく健康な苗を育てます。そうして育てた苗を露地栽培(温室や温床などの特別の設備を使わず露天の耕地で作物を栽培する農法)することで、四季を感じながら豊かな香りのおいしい食用の薔薇が育ちます。露地栽培では天候の状況も収量に大きな影響が出ます。ときには多くの花を犠牲にしますが、美しい形の食用の薔薇を一輪一輪、手の温もりで確かめながら収穫します。その地道な作業により香りや色彩の豊かなおいしい薔薇を提供することができると信じています。